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「何? 気になるから言ってよ」
「雪穂にまた会えて嬉しかった。……それ言おうとして、なんか照れ臭くなって止めただけ」
樹のぶっきらぼうな言葉と照れた表情が、私の心にポッと火を灯す。
「私も、」
「樹に会えて嬉しかった」と言おうとしたけれど、樹は「じゃあ、またな」と言葉を残し外に出た。
私もドアの外に出て樹を見送る。
夜風は冷たかったけれど両腕を交差して身体を庇い、樹の後姿が消えるまで見送っていた。
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