プロローグ

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そう、それは懐かしい痛み。 私は当時、樹が好きだった。 誰にも言えない片思い。 知られたらきっと四人の関係が壊れてしまうから。 私たち四人は仲間で同志。 だけど私はうっすら気づいていた。 樹も聡史も瑠璃子が好きなことを。 そして社会人の恋人がいた瑠璃子以外は、誰もが自分の恋心を隠していた。 隠しながらの絶妙なバランスで、私たち四人は仲間として親しくしていたのだ。
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