第1章

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その頃坂上夏木の双子の妹、坂上友(さかじょうとも)は兄に対してひどい事を言い過ぎたとベッドの上に膝を抱きかかえ涙を流しながら後悔していた。 数時間前の事だ。 いつものように夏木が学園から帰宅し、だらだらと着替えだらだらとテレビをみてポテチを貪るように食べている兄。 夏木は学園を入学してからいつもこんな調子になっているそんな兄をみていると友は切ない気持ちになりつい悪いと思っていても兄に当たってしまう。 今日もそんな感じにキレてしまった。 友「兄さん!!いつもいつもだらだらして中学の時の兄さんはどこに行っちゃったの!? こんなだらだらしてるの、兄さんじゃないよ!!」 といつものより強い言葉でいうと、兄は友をゆっくり見つめ。 夏木「本当の俺の事なんて、お前にわかるわけないだろ、血が繋がってないんだから。」 そういって夏木は背中をむけて家を出て行ってしまった。 友はボロボロと泣きながら秋奈に電話をした。 友「もしもし、うっ、きいて、ほしい、ことがあって」 秋奈「うん、わかった、落ち着いてね、今行くから待ってるんだよ?」 数分もしないうちに秋奈が部屋にきた。 こんこん… 友「は、はい」 秋奈「電話があったから飛んできたけど、どうしたの?」 友「兄さんと喧嘩しちゃいました、でも私が悪いんですよ、全部否定しちゃったから‥」 秋奈「そう、大丈夫、私話しきいてくるわ、妹ちゃんはここで待ってて?」 友「はい…」 力なくいう友を確認すると秋奈は言ってしまって、また不安になり、再びベッドで膝を抱えて兄の帰りを待った。
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