第1章

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友「兄さん…」 夏木「友、さっきはごめん。 今日のご飯は俺が作るからさ」 青いお魚のエプロンをつけながら、ちらっと友を見つめる俺。 友「へ?じゃぁ私、ハンバーグ定食で!」 と目を輝かせていう友に可愛いなんて思ってしまった、俺は予め用意しておいた、ハンバーグの食材を手に、料理を始めて15分くらいだろうか。 ピンポーン 友「あ、心ちゃんだ!!!心ちゃん!」 と心を招いて一人騒ぐ友、心がくるのは予想していたので、三人分の食材を用意していたのだ。 心「友たん、今日も可愛いね!よしよし。 あ、なーたんお邪魔するね、なんか手伝おうか?」 夏木「手が多いのは助かる。悪いがそこのキャベツ切ってくれないか?」 心「ほーい」 そんなやりとりをし、手早く料理を二人で完成させ、テーブルに並べ食べ始めた。 ハンバーグにオリジナルソースをかけ、キャベツの千切りに茹でたブロッコリーと人参をのせ、じゃがいものポタージュに焼きたてのパンといった、久しぶりに真面目に料理をした。 友が目を輝かせながらご飯を食べていた。 友「んーー、おいしっ 」 夏木「そうだろそうだろ、兄を敬えよ。」 心「ほんとなーたんって料理うまいよね、関心する」 そして俺は先生に部活を作れと言われた事を心に相談してみた。 心「心バカだから全然わかんないけどさ、確か部活って何人でもうちの学校たてられるし、作るだけつくってみたら?作るなら私絶対はいるし。」 という心にしては適切な回答が返ってきたので俺が驚いていると失礼だと怒られてしまった。 その後他愛のない話をしながら食事をすませ、心と二人で食器を片付け、心と友は外に出かけていった。 俺の部屋のドアと先生の部屋のドアは繋がっていて一つの部屋になっているが 本人がここまで入ってくるわけはないとベッドに寝そべって寝ていた。 だが暫くするとがちゃっと音が聞こえた。 秋奈「夏木?寝てるの?おーい。」 夏木(この人酔ってるだろ…) 秋奈「夏木…」 何を思ったのか、先生が後ろから抱きついてきた。 夏木「‥っ」 秋奈「やっぱり起きてたんだね」 ゆっくりと俺の隣まできてまるで子供を寝かしつける母親みたいに優しい目で俺を見つめているうちの教師の顔にどきっとしてしまう。
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