灼熱の大地と襲われた姫君。

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「あ、あのう・・・、周りに被害が出る前に・・・移動したほうが・・・ぷげらっ!!」 巨人肘に巻き込まれ、吹っ飛ぶ。 「邪魔ぁっ!!」「ぴぎぃっ!!」 ふらふらと立ち上がった所をティラノの裏拳。 「っ!よくもエニシをっ!!」 巨人平手打ちが俺を巻き込みながらティラノを張り倒す。 「まだまだぁっ!!」 ティラノの尻尾が俺を巻き込みながらゆかりを打ち払う。 ぴよぴよ・・・ぴよぴよ・・・。 ゆ、ゆかりの一撃のほうがでけえ・・・。 「ふっ、ふふふ・・・。この私と互角にやり合うとは。 裸猿の分際でよくやる。」 ティラノが両拳を組み合わせ、両手ハンマーナックル状態に。 ちなみに俺の右側にいる。 「そっちこそ。無駄でかトカゲの分際でこの私の巨人拳とやり合うとはね。 だけど、これでおしまいよ。」 ゆかりの巨人拳が右手一本になり、さらにでかく禍々しく変形していく。その異形はさながら魔神の槌。 ・・・ちなみに俺の左側。 さてと。クラウチングスタイルでっと。 「この拳を前にして逃げられると思うなよ?」 「はっ!誰が逃げるもんですか。」 いや、逃がしてくだはい。 どんっ!どんっ!どんっ! 「はばぁぅ!?」 俺がダッシュすると同時に左回りに走り出すティラノとゆかり。 当然巻き込まれ、もみくちゃにされ。 ゆかりの魔神槌が振り上げられ、ティラノのハンマーナックルが下手に構えられる。 ・・・だからなんで俺を挟んで戦う。ゆかり、頼むから俺を俺と認識っ!? いきなり動き出したティラノのハンマーナックルを受け止め、持ち上げられ、 ドゴォォォォォン!! それをゆかりの魔神槌が俺ごと叩き落とす。 ぴくぴく、ぴくぴく。
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