灼熱の大地と襲われた姫君。

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ぴくぴく、ぴくぴく・・・ 痙攣するコメカミ。 い、い、い・・・ 「いい加減にしろぉぉぉっ!! 全力っ!強化ぁぁっ!!」 とっさに反応したか、ティラノがこちらを向き、尻尾を振り上げる。 「こんちくしょぉぉっ!!」 迫り来るティラノの尻尾を受け止め、そのまま掴む。 「人がせっかく銀月治しに来たってのにボコボコボコボコ殴りやがってぇぇっ!!」 ジャイアントスイングの要領で振り回す。 「え、エニシ?」 「え、エニシ?じゃねえぇっ!お前がっ!! お前が一番巻き込んできてんだよぉぉっ!!」 ぶぉぉぉん。 ひゅーん。 どかーん。 うっし!ゆかりも巻き込んでやったぜっ!! 思わずガッツポーズ。 ごごごごご・・・ 膨れ上がる殺気。 ゆっくりと持ち上がるティラノ。 「え~に~し~~。 よくもやったわね~~。」 地獄の底から聞こえてくるようなゆかりの声。 普通の家ほどもあるティラノをその小さな身体で持ち上げる様はさしずめ子供仁王。 「お、ま、え、がっ!! お前が先に人のことっうどわぁっ!!?」 ティラノを放り投げてきたっ! 「ぬうおあっ!やっぱだめっ!!」 受け止めきれずに押しつぶされる。 ぬぐぐぐぐぐ・・・。 負けてたまるか~。 ティラノの腹を持ち上げ、膝立ちまで持ち上げる。 お、重い・・・。 ざざざざっ! 「一同それまでぇっ!!」 へ?
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