灼熱の大地と襲われた姫君。

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「うがぁぁぁ~、すれ違いか~。まぁ無事に旅立ったんならいいけどさ~。てことは今頃父さんキューバッサ着いてんのかな~。ああ~もうっ!」 「それでイト姫、ミカオさんが伝えた情報は? 神から与えられた情報なんだろ? どんな内容だった?」 「ああ、それが突拍子無さ過ぎてね。まだ私の胸の内だけに留めてるんだが・・・。 なんでもこの銀月病は古に光と闇の7つ神が封じた神が蘇ったことによる余波、それの影響らしい。まぁ神絡みは予測済みだがこっからが微妙な内容だったんでね。 えっと・・・。 ああ、そうそう。 なんだかよくわからんが向こうの世界とこちら側との存在とが無理やり合わさり、一つになるとかなんとか。 一つ上の次元で食いかけで向こう側にも食いに行けば、食いかけと食いかけ同士で一緒になるとかなんとか。 正直、出会いが出会いだからな。 あまりまともに話聞いてもいないんだが、どう思う?」 「・・・全く同じような星が二つ。」 テーブルに丸い果実を離して二つ置くツムグさん。 「一つはエニシ君達が生まれた地球。 もう一つはここ、このガイア。」 「そしてこの上でなんだか神々がガチャガチャやってて・・・。」 指から出した糸で果実を真っ二つ。 「んで、こう?」 分かたれた半分と半分を合わせ、一つの果実に。 「・・・んな馬鹿な。 そんな綺麗に食いかけねえし、そんな簡単にくっつかねえだろ。」 ツムグさんの隣に立ち、後ろから覆い被さるようにして果実を触る姫様。でっかい胸がツムグさんの頭に乗っかってる。 ぽろり。 また二つに別れ、転げる果実。 「・・・わからないけどね。 そもそも星の存在ってなんだって感じだし。 ただ・・・。こうして。」 箸を果実に突き刺し、また一つに。 「二つの中心を何かが貫いていれば合わさったままになるかもな。」 「・・・切断面はどうすんのさ。 凸と凹みたいにぴったり合うとは限んないんだよ?」 少し頭を下げ、ツムグさんの耳元で囁くような姫様。なんかエロス。 「・・・まぁ、運命のカップルとかならくっついたままだろうね。 元々一つだった魂が二つに分かたれた。 それが交合により一つに戻るとか? ははっ、こりゃもうただの恋愛話かっ。」 「・・・・・・。」 あ、ついに完全に抱きついた。重そうだな~。
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