灼熱の大地と襲われた姫君。

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「ごほん、それで私に用とはそれだけか?」 「あ~まあね~、わかっててやるならいいのかな~。う~ん。いいのかな~。 まぁ側室でも構わないって言ってるくらいだし、いいのか~。 まぁいいや、人の恋愛事情に首つっこんでる余裕もないし。 あ、あのですね、そんでですね、あなたがたの事は置いといてですね~、あの~、お願いがあるんだけど~、あの~その~化粧品とかって持ってないかな~って思って。」 「・・・化粧品? あるにはあるが、私用だぞ?」 「あ、あればいいんです。あとはこっちでなんとかするんでっ!」 「・・・これから寝るというのに化粧。 小娘。 お前も、か?」 ゆかりを真っ直ぐに射抜く竜姫の目線。 「・・・私も、かな?でへへ。」 照れて俯くゆかり。 「・・・よしっ!ならば湯浴みだっ!幸い温泉があるからなっ! 共に湯浴みし、夜に備えるぞっ!!」 ぐいっ。 ゆかりの手を取り、強引に引っ張り、歩き出す。 「ちょちょちょっ!湯浴みってなんも持ってきてないっすよっ!?」 「そんなもん全部あるっ! それにどうせ脱ぐんだっ!一緒だろっ!!」 一瞬納得しかけ、それに気づき赤くなり、そのまま風呂へと引きずり込まれていく・・・。
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