灼熱の大地と襲われた姫君。

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がはぁぁっ!! 下半身まで床にめり込む、魂のジャーマンスープレックス。 その、炸裂し交錯しスパークする記憶と意識の中、アキラから喰らった魂のジャーマンスープレックスを思い出す。 僕が、彼女に、最後に謝ったあの夜。 彼女は怒り、わめき、暴れ、そして僕に決めた。 女の怒り。魂のジャーマンスープレックス。 彼女はなんて言っていた・・・? あなたのせいじゃない。私のせいじゃない。他の誰かのせいじゃない。 だからお互いに、お互いを責めないように。 そしていつか・・・。 もし、できるのならば。 また、逢いたい。 もし。 許されるのならば。 私を迎えにきて。 もし。 遅かったら。 私が。 行く。 走馬灯のように、彼女の笑顔が浮かぶ。 セピア色に染まりかけた彼女の泣き笑いが浮かぶ。 ・・・男だったら。 エニシ君は。 龍二は。 少年達は。 言った。 僕は・・・。 男だ。
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