突然の告白

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―十八時四十五分、本日の業務が終了した。 仕事が片付いた達成感に手を組んで伸びをする私の横で亜紀は、まだ慌ただしくパソコンのキーボードを操作していて。 「明、いつもの居酒屋に先行ってて。私、まだかかりそうだから」 とパソコンの画面を見つめたまま言った。 「うん。分かった」 私は返事を返しパソコンの電源を落として、書類を整え鞄を手にしてデスクから立ち上がる。 コートとマフラーを身に着け準備万端で営業部の部屋から出ようとした私の背中に、亜紀が一言付け足した。 「あ、そうそう。新村主任だけど、営業先から直行でそっち行くみたいだからよろしく」 「そう…。了解…」 …仕方ない。会社以外の時間に新村主任と会うのは気が進まないけど、亜紀も一緒だし、まぁいいか。
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