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主任の冷えた指先が、ひんやり私の頬に触れた。
「好きだ」
囁かれた言葉と同時に噛みつくようなキスが降ってくる。
「んっ…っ」
脳みそまで溶かされてしまいそうな、甘く激しいキス。
角度を変えて滑り込んでくる主任の熱い舌を受け入れるだけで、私は精いっぱいだった。
「好きだ…明。本気なんだ…」
息継ぎの間に囁かれる主任の言葉。
「主任っ…んっ…」
これ以上流されちゃダメだと、頭の中にいる自分が叫んでる。
主任の優しさに甘えちゃダメだと、必死で叫んでるのに何故か私は主任のキスを拒めない。
「んっ…新村…主任っ…」
「晃。晃って呼んで…。明…」
遠のく意識の中、私は必死に新村主任に縋った。
「晃…」
「そうだよ。もっと呼んで…」
甘い声に、誘惑に負けてしまいそうだった。
このまま流されてはいけないと思うのに、私はすっかり主任に流されてしまった。
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