孤軍奮闘編_肆

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  朝日を見ると、なんだか昨夜の事さえ どうでもいい気持ちになるから不思議。 辛いこと、悲しいことがある度、 打ちのめされて、引き篭もって、 悲劇のヒロインを気取ってしまう。 でも、結局、朝日を見ると 全てがどうでもよくなる。 母親が男と家出して、 酒びたりになった父親が 私に暴力を振るうようになった時も 私はそうやって忘れた。 それに比べれば、他愛もないことだ。 そして、『忘れる』ということは素晴らしいことだ。 忘れなければ、もう一歩も歩けない。
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