俺様、セバスチャン。

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 俺様はゲージから抜け出してマコトに近付いた。 「今日はね、セバスチャンがこの家に来て一年経ったお祝いをするから楽しみにしててね」  発泡スチロールの箱は運良く浅瀬に引っかかり、そこで遊んでいたマコト、タケル、ダイスケの三人に救われた。  ずっと何も食べていなかった俺様は、小学生でも渡れるような浅瀬でも発泡スチロールから出る体力もなかったんだ。  マコト達はタケルの飼い犬のリボンがよく行く動物病院に連れて行ってくれた。  最初にダイスケが俺様を飼いたいと言っていたが、俺様が超大型犬の子供と知り、マンションでは飼えないと諦めた。  だから、俺様はマコトの家でやっかいになっている。
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