第2話

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(とりあえず今のところは 客のなかに俺を知る者は いないようだな…) 一方、店員はどうなのか。 男はカウンターの向こうを見た。 三十代位の女性が二人 ガラスのコップを 白い布巾で拭いている。 二人とも、物静かに 作業をしている。 彼女たちも、男のことを 気にとめている様子は 特に感じられなかった。 (店員もクリアだな。 ひとまず今この店内には 俺が 指名手配中の強盗殺人犯だと 知ってる者は、いないようだ。 ひとまず安心だ) 男は胸を撫で下ろした。
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