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こちらに向き直った赤西さんが顔を近づけ、至近距離から俺の目を見て
色っぽく口角を上げ…ゾクッとするかすれた声で囁く
「俺じゃ不満……?」
そんな目で見つめられたら無駄にドキドキするじゃん
でも…、相手は赤西さん
これからも会社で会う事になる
何とか理由を付けて帰ってもらった方がいいよな…?
「普通なら気に入らなければチェンジも可能だけど、今回は遠出だからムリだな
それに…」
赤西さんは続けて
「どうせお互いの趣味もバレちまってるんだし?
ここで何も無しで帰ったところで一緒じゃねぇ?」
――確かにそれもそうだ
今断っても、次にまたこんな事を申し込む勇気もないかもしれない…
そしたら、また悶々と悩み続ける事になるし…
悩みに悩んだ末…
『わかりました。
でも俺、何もかも初めてで…何をどうすればいいかとか判らないんですけど…』
赤西さんはフッと笑って
「何もかも、俺が教えてやるよ…」
低い声でそういいながら、更に顔を近づけて唇をそっと塞いだ
触れただけなのにビクッとする躯
どうしたらいいのか判らず目を開き赤西さんを見る
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