第1章

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シャワーの音が聞こえてきて あぁ、どうしよう… どうすんの、俺!? 俺ラ〇フカード持ってねぇよ!!…………って、パニクってる場合じゃない 落ち着かずに部屋の中をウロウロと歩き回る していたはずの覚悟が、予想もしない人物の出現により見事に壊された 腹を括るヒマもなく赤西さんがバスルームから出てきた…… うっすらと楽しそうな赤西さんの顔を見て思わず後ずさりをする が、間に合わず力強い腕に引き寄せられたと思うとギュッと抱きしめられた ビクッと固くなる体に気づいて、赤西さんは慣れるまで背中や腕をさすってくれる だんだんと緊張がほぐれてくると、今度は恥ずかしさが込み上げてきた ヤベッ…地味に照れるんですけど!? 腕の中から少しずつ離れようとするが赤西さんはそれを許さない 『あのっ……』 「まさかお前がなぁ… てっきりストレートだと思ってたよ…」 耳元でからかうように囁かれる そのまま耳朶を甘咬みされて 『ァ…、っん…』 ……って、俺ってば何て声出しちゃてんの!? 途端に熱くなる顔を背けると、軽々と抱きかかえられてベッドに降ろされた  
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