第5章 ミツバチと王様

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「やあ、エンジェル」 どうやら 彼のお気に入りなんだ――。 「僕が冗談なんて言ったことあるかい?」 和樹は彼女の完璧な後姿を うっとりと見つめながら猫撫で声を出す。 「そんな呼び方自体、ご冗談でしょう?」 「美人なのに謙虚なんだ。君のそこが好きさ」 「また」 デレデレして――。 「でも本当だよ。彼は僕の生徒。ま、あんまりデキのいい生徒じゃないんだけどね」 僕が案内されたシャンプー台まで 我先に回り込む。
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