第5章 ミツバチと王様

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「それで?生徒さんに何を教えてらっしゃるの?」 落ち着いた声音で笑うと 彼女は僕の首にタオルを巻いて シャンプーの用意を始める。 「そりゃ言えないよ。男同士の秘密だもん」 「まあ、余計に知りたくなるわ」 ガコン。 いささか乱暴に椅子が倒されると。 「その興味の欠片でも、僕に向けてくれると嬉しいんだけど」 和樹が一際甘く囁いた。 (んっ……?!) 次の瞬間。 彼女は僕の視界を 白いガーゼを被せて完全に遮った。
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