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そして。
「さあ、仕上がった」
精神的な変化と
時を同じくして――。
「これって……」
鏡に映るのは
今まで知らなかった自分の姿。
「彼を相手にするなら、今までのうぶなお坊ちゃんのまんまじゃダメだ」
形よく整えられた眉。
目元に施された微かなシャドウ。
「気に入らない?」
「いや……てゆうか……」
流行りのカラーで染められた髪は
奔放そうにゆるくうねって気だるげだ。
「まあ、君が気に入るかどうかなんて、この際問題じゃない」
そうだ。
問題は白河さんが気に入るかどうか――。
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