0人が本棚に入れています
本棚に追加
というか、正直な話。
フミって女に興味があんのか?
あんな女々しい態度をしてるのに、女なんかと付き合えんのかな。
ここは俺が相手じゃないと務まらないっていうか。
けど…そうしたら、あのフミになっちまうのかな?
それは嫌だな…。
あー…どうしたら良いんだ…。
「ちぃちゃん
これは野暮よ」
「はあ?
何が…」
ぴたっと思考回路が停止した。
目の前にいるのは、告白をされていたフミで。
口をポカーンとだらしなく開けていた俺は、事態を察知して声を上げた。
「うわっ!!?」
「…全く
盗み聞きなんて良くないわ」
「え!?あれ!?
告白は!?」
「…済んだけど?」
つまり、俺が色々考えていた内に全てが終わってしまったらしい。
情けねえ、と自分自身に呟く俺は、ある事に気が付いた。
「…返事は、何て言った…?」
そう。
告白に対しての返答を聞きそびれたのだ。
フミは一瞬だけ無言になったけど、その後直ぐに笑顔を取り繕った。
「アタシ、真っすぐな子に弱いのよ
だから告白ってどうも断れなくてね」
「え
それって…」
付き合うってこと…?
最初のコメントを投稿しよう!