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高橋との因縁の決着はまた後日改める事とし、教室に戻った俺は不機嫌な顔でいた。
椅子の上に足を乗せてだらしない態度を取る俺に、弥生が大きな舌打ちを鳴らす。
「…なんなの
そのうっざい顔は」
「あ!?
喧嘩売ってんのか!?」
「何でそう買いたがりなわけ?アホか」
膨れた顔を戻すこともなく、けっと軽くあしらうと。
俺の為に飲み物を買いに行っていたフミが戻ってきた。
その手が持つ苺オレは俺のお気に入り。
さっすが、言わなくてもフミは分かってる。
両手を広げてフミが傍に来るのを待ち構えると、フミもフミで笑顔を溢した。
「おまたせー」
「フーミー!」
がっしりとした腰元に抱きつき、俺はそこに顔をぐりぐりと埋める。
くすぐったそうに頭を撫でてくれるフミは、ふと弥生に目線を向けた。
「なあに?
凄い怖い顔」
「千歳がムカつくの」
「うっせ、ハゲ」
「表出ろクソガキ」
口の悪い弥生にベット舌を出し、フミを盾にする。
それに呆れながらも笑いを溢すフミが俺の隣に座った。
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