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「そういう問題じゃなくない?ていうか、こっちって、どっち」
「だから、ここ」
そう言ってまた笑いながら、あたしと嵐の間の床を指さす。
その手があたしの後頭部にまわって、引き寄せられた。
もう片方の彼の手は、あたしの手首を掴む。
それから、手に触れる。
ずっと、触れたかった彼の指は、柔らかい頬じゃなくあたしの手をイタズラするみたいに求めて絡む。
2人の距離がなくなったみたいに、あたしの唇に彼の唇が重なる、と。
今日、2回目のキスだってやっと分かった。
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