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「ぽっちゃりもちもちは絶対!」
嵐はあたしにそう言った。
深く頷いて。
ぽっちゃりもちもちか……。
お昼休み、教室の窓際でゆめ子とお弁当を広げて食べていると横から嵐が顔を出した。
急に登場したから心臓がピョンと弾んで、痛みだした。
「ゆめちゃん」
「嵐くん……今日は何?」
ゆめ子は二段重ねのお弁当を腕で隠すように言った。
「今度デートしよ?」
「しませんよーだ」
ふっくらした頬をさらに膨らます。
中に小さな風船が詰まってるんじゃなかろうか。
あたしなんか見てないみたいで、とても悲しくなる瞬間。
嵐は、ゆめ子にしか目がいかないから。
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