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さっきみたいに教室の中はシンとして、校庭に流れる音楽や歓声がはっきり耳に届いた。
あたしはまた一人になったのかな。
「……嵐?」
なんの返事もなかった。
さっき聞こえた彼の声が幻聴かと思ってしまう程。
「ばか嵐」
「……嵐……」
だけど、きっといる。
だから素直になろう。言えることは言えるうちに、伝えよう。
「嵐、あのね、あたし……嵐のこと前から…す……」
急にあたしの目の前がオレンジ色になった。
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