8㌔の勇気

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「じゃあさ…タマが俺のこと好きだと思ってたのも見間違いなんだ」 はぁーと溜め息をついたけど、目は笑ったままだ。 「えっ?」 「嬉しかったのになー。見間違いかー」 「……なんであたしが好きなら嬉しいの?」 「だって、俺、タマのこと好きだもん」 予想外の言葉が、あたしに届く。 「はっ?加賀谷先輩のこと好きなんじゃないの?」 「加賀谷先輩?何も思ってないよ」 「だって、可愛いって言ってたじゃん」 「それだけでしょ?」 ケロリと答えるから、さっき見た光景が嘘か本当なのかさえ分からなくなった。 「さっきのあれは?加賀谷先輩と手繋いでたし、ハチマキあげてたし、抱きつかれてたし……笑ってたし」
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