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「さっきの?……ああ。借り物競争のこと?」
「借り物競走?」
「うん。加賀谷先輩が、引いたカードが〝イケメン男子のハチマキ〟ってやつで。何故か俺を選んじゃうからさ。
しかも、イケメンかどうか確かめる為に、俺もみんなの承認受けなきゃいけなくて、校庭の真ん中でさらしものだったんだよ。
あー、恥ずかしかった。判定甘くて良かったけど」
照れくさそうに笑った嵐は、しゃがみながら、あたしを見上げていた。
「ドッキリイベントの告白大会じゃなかったの?」
「ドッキリ?あぁ、午後からだよ。しかも、先生の物真似という寒いイベントだろ?何、告白大会って?」
「えっ?」
あたしの驚き顔を見たからか、ブッと吹き出して、手で口を押えた。
「タマは、本当に面白いな」
「……じゃあ、告白は?」
「したよ」
「えっ?」
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