8㌔の勇気

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「ヒデミちゃんに、さっきした」 ニッコリ微笑んだ。 「これ?」 首元のハチマキを手で触れる。 「ゆめちゃんが、さっき教えてくれたんだ。男からハチマキを渡して告白すると幸せになるってジンクス」 「ゆめが?」 「うん。だからタマに渡したかった」 「ゆめのことはもういいの?」 大きく頷いた。あんなに「ゆめちゃん」って騒いでいたのに。 「ゆめちゃんより好きな子出来たから」 「えっ?」 「だから、タマのことだって。何回も言わせんなや」 「えっ?どうして?だって、全然、嵐の理想のタイプじゃないじゃん?」 「どうしてって……」 一瞬、悩んだみたいに顎を手でさすった。
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