プロローグ

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「…ほう、全て"妹"仕様でございますか。」 マジマジと見つめる。 三枚の写真にはそれぞれメイド服を着た美少女が写っている。 左から、"結那(以下ユウナ)"・"小桃(以下コモモ)"・"胡蝶(以下コチョウ)"。 ユウナは金髪でボブカットの気の強そうな美少女。 コモモはロップイヤーの耳と尻尾のついた、ロリの中でもアリス寄りなふわふわ美少女。 コチョウは癖っ毛ショートの無表情で、ロリの中でもハイジクラスの幼女。 「結城(ゆうき)君と李(すもも)ちゃんと菫(すみれ)さんの妹…ですな。 顔立ちが似てらっしゃる。」 結城は生意気小僧を絵に描いたような美少年。 李は天然記念物並のローテーションウサミミ娘。 菫はニンジャ並の無音走行までする無表情娘。 ……全て個性溢れるAndroidである。 元の制作者は"姫様"の姉だが、専ら行方不明だ。誰も探しには行かないけれど。 このbase作成者は置いておくとして。 二人は応募者の、更に(姫様好みに)選出された青少年から、三人を選ぶ作業に入った。 「基本的には男の子よねー?でも、女の子も入れましょうよ。」 「そうですな!我々が愉しくないですし!」 既に趣旨が在らぬ方向に進んでいるが、性格上仕方ないことだろう。 二人は見た目麗しいが、独り身である。 「一人は彼女いない歴イコール年齢がいいわ! もう一人は彼女持ちで!」 …鬼畜な希望である。 しかし、幻光は意気揚々とDBから該当者を割り出していく。 「そうしますと、こちらなんて如何ですか?」 まるで商品を勧めるかのようである。 "影山颯人(かげやまはやと)"、御年十七歳。"彼女は画面の中"。 "四條英太郎(しじょうえいたろう)"御年二十歳。"彼女は女子高生モデル"。 "姫様"はサムズアップした。 ……男性犠牲者確定。 「女性はどうしますかね?十六歳から二十八歳までいらっしゃいますよ。 職業も様々ですな。女子高生に女子大生、女医に婦警…。」 そもそも、警察官が応募者の中にいることが問題だ。 「……結城道連れにして、女医さんと婦警さん採用しよう!」 …"姫様"の思考回路をまず、分析して頂けないだろうか。 こうしてAndroid側も犠牲者を出し、女性も確定した。 「partnerはどうしようかしら?」
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