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「っていうかさぁ、ドラマやアニメじゃ探偵って、難事件を解決しててカッコイイのに、オジサンって浮気調査とか猫探しばっかりだよね」
美桜はニヤッと笑う。
「うるさいなぁ、殺人事件なんかに民間人が介入出来るわけないだろ。それにこっちの方が儲かるんだよ」
「そんなに儲かるんなら、姪っ子にバイトを頼まないで、従業員を雇いなよ」
「いや、雇うとなると、毎日依頼がないと給料が払えないじゃないか」
「あ~渡辺さんがいてくれたらなぁ~」
「いなくなったヤツのことをいつまでも言うんじゃない」
渡辺はつい最近まで勤めていた従業員だけど、さっさと大手の探偵事務所に鞍替えしたのだ。
「俺は今から、浮気調査の張り込みをしてくる。ってことだから、このいなくなった猫を探すって依頼は、オマエに任せるから」
「ちょ、勘弁してよ。今日だけだよ。明日は練習試合があるんだから」
「公式戦じゃないんなら休ませてもらえば良いじゃないか」
「良い訳ないでしょ!」
美桜は仁を睨んだ。
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