第2話 太田美桜

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「ねぇ、ちょっと待って。このことをお母さんにも言わないと」 すずが美桜に待ったをかける。 「そうね」 「でも」 萌が口を開いた。 「何?」 「大丈夫ですか?」 「大丈夫って何が?」 「だって大人の人って、どうせ誰かの悪戯だろうって……。パパだって、ちゃんと聞いてくれようとしなかったし」 「大丈夫だよ。うちのお母さんは絶対にそんなことはないから」 すずは笑顔でそう言い切った。 「じゃあすず、オバサンのとこに行こう」 「うん。萌、行こう」 「うん」 三人は階下に向かった。 「あら、もう帰るの? まだ少し早いけど、今お昼の用意をしてるから食べて行ってよ…………って言ってもお素麺だけどね」 リビングに入るとすずの母が驚いて聞いてくる。 「お母さん違うの。大事な話があるの」 「大事な話?」 美香は眉を曲げた。
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