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「お母さん信じてくれる?」
一通り説明し終わって、すずが美香に聞く。
「そうね。誰かの悪戯っていう可能性もあると思うけど、萌ちゃんが嘘をついているとは思わないわ」
そう言われて、萌は少しホッとした。
「どっちにしても、萌ちゃんのお母さんが、今どうしているのかは知りたいわね」
「そうだよね」
すずが頷く。
「ねぇ太田さん。叔父さんの探偵事務所っていうのはどこにあるの?」
「えっと、松木町です」
「あら、結構遠いわね」
「ええ、そうですね。だからすぐに行こうと思って」
「いいわ。車で送って行ってあげる」
「本当ですか?」
美桜が目を輝かせる。
「ええ、だからまず、みんなでお素麺を頂きましょう。腹が鳴ってはイクサは出来ないって言うでしょ」
「お母さん。それを言うなら腹が減ってはだよ」
ガチで間違えたのか、わざとボケたのかは、美桜には分からなかったけど、すずがすぐにツッコミを入れた。
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