第2話 太田美桜

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「何でって言うか…………。その前に当たってる?」 「はい。私、ソフトボール部です」 「やっぱりか」 また爽やかな笑顔を見せる鷹斗。ずっと憧れていた先輩が、こんなに近くにいる。 美桜はドキドキした。 「でも、何で?」 「そうだなぁ…………まず君って、結構真黒に日焼けしてるでしょ」 「あ、ああ、はい」 「それだけ焼けてるってことは、ほぼ毎日外で部活をやってる子かなぁとまず思ってさぁ」 「ああ、なるほど」 「それで女子部がある外の部活って言うと、うちの学校の場合、陸競かソフトボールしかないよね?」 「ええ、そうですね」 「そうなると選択肢は二つ。次に顔と首と手は真黒に日焼けしてるのに、肩のあたりは日焼けしてないでしょ」 「あ、ああ。はい」 「陸競の子は、タンクトップだから、肩まで日焼けしてるでしょ?」 「なるほど」 美桜は感心した。
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