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「ホントに!? ありがとう!」
突拍子もない訳のわからないお願いだって自分でも自覚があったから、忍くんが承諾してくれたことが嬉しくて、珍しくテンション高めでお礼を言うと。
忍くんは若干呆れたような顔で私を見下ろした。
「真白さんて……変わってるね」
しみじみした声で呟かれて、我に返った私はバッと両手で頬を押さえた。
笑わなくなったって忍くんに指摘されたあと、彼の前でテンション上がったのって私、ぶっちゃけドルチェを食べた時と、マニキュア塗っていいって言われた時だけじゃない?
客観的に……ううん、主観的に見ても、確かに変わってるし、ちょっとイタイ女だ。
カアッと顔が熱くなって、頬を押さえたまま私はおそるおそる忍くんの顔を見上げた。
「……ご、ごめん……嫌なら、別に……」
急に意気消沈した私を見て、忍くんはフッと微笑んだ。
「いいよ、別に。真白さんがそうしたいなら」
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