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「え?」
「ほんとにただ……お兄さんの恋人だった人…ってだけだと思う」
「そう、なの?」
「うん。……優しいけど、気を使われてるのかなって思うし」
「なんで忍くんが真白に気を使うのよ」
「私が7年も前のこと未だに引きずってることにすごくびっくりしたみたいで……。もしかしたら私が、ずっと彼氏も作らずに寂しいぼっち人生送ってることが、透さんのせいだと思って、兄弟として気を使うのかも……」
改めて口にしてみて思い当たる節がいくつもあり、私は頭を抱えたままテーブルに顔を突っ伏した。
そうだよ、だって……私、忍くんに弱いとこばっか見せてるもん。
泣いて喚いて、取り縋って。
それは決して透さんのせいではないけど、忍くんの立場からしたら、兄弟の自分が何とかしてやらないと…って思ったとしても、不思議じゃない。
要するにそれって……同情……だよね。
もしくは……責任感?
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