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さっそくバイトを辞めたいです
初夏の陽気に包まれ白いレースのカーテンがふわふわ躍る、非常に眠たくなる昼下り、私こと「朱座柚姫」は今後のスケジュールをチェックしていた。
もちろん自分のではなく、『上司のスケジュール』確認である。
秘書でもないのに大分おかしいことをやらされているが、一ヶ月もやれば馴れた。
いや、馴れざるをえなかった。
アクビを噛み殺しながら、ペンを走らせる。
アクビなんてものバレたら、即行ソファーから孫の手が飛んでくる。
そう、背中を掻くあの便利グッズ。
背中を掻くための物であって、私に投げる物ではないと何度も教えたがいっこうに改善されず。
あの上司は頭がイってる。
私は小さくため息をついた。
「おい朱座、お前まだ確認終わらないのか?早くしろ、俺は早く仕事を終わらせて映画鑑賞をしたい」
「すいません、後少しで終わるので…」
「早く早く!手を動かせ手を!!」
動いてるし!!クソが!!だったらお前もその怠けた体その座り心地よさげな社長椅子から起こして部下の手伝いしたらいかがですか!?
何てことはいいませーん
私自分の命大好きだから。
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