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道路に出て伸びをする。
背骨がバキバキッと勇ましい音を立てた。
ついでに首も回す。こちらも勇ましい音が鳴った。
段々強くなってきた日差しが肌をチリチリと焦がす。
そろそろ日焼け止め買わないとな~、なんて考えながら自転車にまたがる。
事務所を見上げると、もう誰も居ない様な気がするくらい人の気配がない。
なんだか先程自分が居た場所と同じはずなのに、違う場所を見ているようだ。
てか、あの二人がうるさすぎるのだ。
そう、濃すぎるのだ。
それが原因。
ギャップと言うやつだろうか?なんだか違う気がするが、これ以外この二つをうまい具合に言葉にできない。
でもこれだけ悩んでいても仕方がないし、そろそろ学校に行こうかな。
久々に遅刻ギリギリじゃない時間に登校できる。
これで少々人見知りの私が恥ずかしがる原因が今日はない。
私は少し弾む胸を落ち着かせながらペダルに力を入れた。
坂道を一気に下り、昼の暑い日差しが体を照らし、この時期特有の冷たい風が顔をなぶる。
ペダルから足を離し、坂に任せる。
あぁ、気持ちいい。
胸の中まで風が通っているようで、とても清々しい。
そうしているうちに気持ちがスッキリした。
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