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そこで忍くんはようやく理解したように、こくりと頷いた。
さっきまでの強張った顔から、みるみる緊張が溶け落ちていくのがわかる。
その時、忍くんはチラリと窺うように私に視線を投げた。
「じゃあ、ホントに……毎週来てくれんの?」
「うん。よっぽどの用事がない限りは」
それを聞いた忍くんは、心底ホッとしたように表情を和らげ。
直後、今までに見たこともないぐらいの満面の笑みをその顔に浮かべた。
「────よかった……」
「……………」
「ありがとう……真白さん」
………忍くんの、その笑顔を見た瞬間。
何故か彼以外の周りの風景が、視界から一切消えてしまった。
真っ白な世界に、私と忍くんだけがいるみたいな錯覚に陥って。
鼓膜の奥で、トクン、トクン、って甘く鼓動が鳴ったかと思った、すぐその後に……。
胸がキューって締め付けられて……すごく、すごく、苦しくなった。
ああ、私……忍くんのこと、好きなんだ…って。
────何の抵抗もなく、この時自然に、そう思えた。
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