otto-2

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忍くんって、ホントに手先器用だよな……。 そう言えば透さんと付き合ってる時、彼のお母さんと二人で話す機会がよくあって。 学校の授業か何かで忍くんがストラップ作ってくれたって、お母さん自慢げに見せてくれたことあったなぁ。 革とビーズで造られた既製品みたいな仕上がりで、見た時はびっくりしたっけ。 忍くんって勉強できるだけじゃなくて手先も器用なんだなぁって、当時すごく感心したの、思い出しちゃった……。 (えーっと……。飴はやっぱり最後かな……) 私はまず、パンケーキの部分にゆっくりとフォークを入れた。 口に入れた瞬間、鼻の奥をふわっと優しいチーズの香りが通り抜けていく。 普段食べていたパンケーキとは全く違う味で、私は口元を押さえながら目だけで忍くんを見上げた。 「これって……チーズ入ってる?」 「うん。クリームチーズ」 「へぇ、そうなんだ……。美味しい……」 何だか口当たりが上品で、一気にイタリアっぽい味わいになるから不思議だ。  
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