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「んっと……ね」
「うん」
「正直に言ってもいい?」
「うん、もちろん」
そこで私は、食べ終わった後の白いお皿に目を落とした。
お皿の上には、ディルの葉とこびりついたチョコレートソース、そして食べきることの出来なかった飴細工の細かい粒が残されていた。
「見た目は、100点」
「………うん」
「で。……総合で95点、かな」
「95点?」
「うん」
「5点、何が足りなかった?」
「足りなかったっていうか……」
何となく言いにくくて、私はつい忍くんの真っ直ぐな瞳から逃げるように目を伏せた。
「最初見た時は、蝶々の飴細工凄く綺麗って思ったんだけど……。いざ食べるとなったら、食べるタイミングわかんないし、どうやって食べていいかわかんないしで、ちょっと持て余したっていうか」
「………ああ、なるほど」
「忍くんは手で食べていいよって言ってくれたけど、クリスマスディナーだとカップルで来る人が多いと思うのね? 彼氏の前で、手で食べることに抵抗感じる女性も多いんじゃないかって思って」
さっき食べる時に感じたことを素直に告げると、忍くんはうーん、と唸りながらゆっくりと腕組みをした。
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