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『久しぶり』
運転席でそう言って笑った透さんの顔を見て、私はドキリとした。
夜でもわかるぐらい疲れた面差しで、どこか顔色も青白い。
『透さん。……疲れてる? 凄く顔色悪い……』
『んー。……あんまり寝てなくて』
『レポートって、そんなに大変なの?』
『資料が少なくてね。なのに提出枚数が多いから、ちょっと地獄』
そう言って透さんは笑ったけど、そんなに大変な時に彼を呼び出してしまったことに、私は酷い自己嫌悪に陥ってしまった。
『………ごめんなさい』
しゅん、と俯きながら謝ると。
透さんは大きな手で、ふわっと私の頭を撫でてくれた。
『俺も会いたかったし、息抜きしたかったから。気にすんな』
『………でも』
『いいの。大丈夫』
くしゃくしゃっと髪を掻き回して、透さんは優しく微笑んだ。
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