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それからのことは、正直ハッキリとは覚えていない。
一瞬だったような。
それでいて、スローモーションのようにゆっくりだったような。
雨とか、対向車のライトとか、色んなものが急に視界に入ったかと思うと。
世界がぐるりと一回転した。
直後に走った右足の激痛。
そして。
──── ましろ……。
透さんの声を感じながら。
私はゆっくりと、闇の中へと引きずりこまれていった。
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