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『透さんは……!? ねぇ、透さんは…!?』
『……………』
『無事だよね!? 別の病室にいるんだよね…!?』
お母さんの両肩を掴んで、激しく揺さぶる。
お母さんは何も言わず、目を閉じて静かに涙を溢れさせた。
横にいたお父さんが、焦ったように私の手首を掴む。
『落ち着きなさい、真白! お前だって足に大怪我をしてるんだ! そんなに急に動いたらダメだ!』
『じゃあ教えてよ! 透さんは何処にいるの…!?』
『……………』
お母さんとお父さんは、一瞬目を見交わせた。
お互いに、どうするべきか、といった困惑の眼差しをしている。
『──── 真白と一緒にいた男の子は……』
やがて、おもむろにお父さんが口を開いた。
その後時間を置いてから、透さんが亡くなった、と、聞かされた私は。
………そのまま再び、意識を失ってしまった。
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