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「もしそれが遅すぎたって、後で後悔だけはしないようにね」
「…………」
「言っとくけど、恋愛はタイミングが全てなんだから」
タイミングが全て───。
それはあの日、本田さんにも言われた言葉だった。
あの時はたまたま私がそのタイミングを手にしたけれど。
今回はホントに、どうなるのかわからないんだ。
古川さんの告白が、時期尚早だったのか。
────それとも。
「………うん。……わかった」
頷いて、私はゆっくりと空を見上げた。
澄んだ空に、クッキリと冬の星座が輝いている。
「後悔しないように、ちゃんと考える」
さっきまではモヤモヤしていた私の気持ちが。
ハラちゃんと話したおかげか、今はこの空のように晴れやかに澄んでいるような気がした。
透さんには伝えたいこと、伝えられずに終わって凄く凄く後悔したから。
今回だけは、絶対に伝えたい。
だって忍くんはこの空の下に生きていて。
私はちゃんと、気持ちを伝えることが出来るんだから──…。
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