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儚い雪のように
肌に触れては消えてゆく
手を伸ばしても掴むことは出来なくて
身体から熱を奪ってゆく
冷え切った体は寒さで震え
また熱を欲して誰かを捜す
甘い言葉を囁くのなら
せめて最後まで気付かせないで
疑う気持ちごと唇からすべて飲み込んで
雪を溶かすほどの熱で
身体中に貴方の痕跡を残して
独りの夜が孤独ではないのだと
他の誰かに抱かれながら貴方を想う
今日もまた雪が降る
触れては溶ける淡い雪が
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