気まぐれ風神

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「……あたしは、あたしは。パンツなんか見られたくなかった!」 「はっ?」 あぁ、やばい。手を離してしまったからか、涙が限界だ。穴から出てきた我慢の固まりは簡単にポロリと零れた。なんでこんなに敏感なんだろう、あたしの鼻。変な体質。 慌てて指の腹で拭ってると、また一歩とあたしに近付く。その動作を止めようと、軽く彼の腰の辺りをポンッと押してしまった。 「うわぁああ!!」 断末魔の叫びがこだました。 そう言えば、腰がどうたらとか言ってた。絶対、今触れてはいけないとこに触れてしまった。 あまりの決まり悪さに、「ごめんなさい」とだけ言って逃げ出したことは言うまでもない。
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