308人が本棚に入れています
本棚に追加
「……あたしは、あたしは。パンツなんか見られたくなかった!」
「はっ?」
あぁ、やばい。手を離してしまったからか、涙が限界だ。穴から出てきた我慢の固まりは簡単にポロリと零れた。なんでこんなに敏感なんだろう、あたしの鼻。変な体質。
慌てて指の腹で拭ってると、また一歩とあたしに近付く。その動作を止めようと、軽く彼の腰の辺りをポンッと押してしまった。
「うわぁああ!!」
断末魔の叫びがこだました。
そう言えば、腰がどうたらとか言ってた。絶対、今触れてはいけないとこに触れてしまった。
あまりの決まり悪さに、「ごめんなさい」とだけ言って逃げ出したことは言うまでもない。
最初のコメントを投稿しよう!