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私は、南山辺高校の授業が終わって、親友の田中千絵と下校していた。
サクランボ農園の脇が通学路になっている。
「おーい、ゆう子、寄っていけよ、」
脚立に乗った作業着の双子の兄、『早乙女京伍』
此方に向かって手を振ってる。
「ゆう子、呼んでるよ、」
「ほっといて、行こう、千絵、」
「なんでよ、カッコいい人じゃん、」
「そんなバカな、ダサイじゃん、」
「そうかな?この町で、一番カッコいいと思うんだけど、」
「千絵は、知らないと思うけど、弟の方が断然。イケメンなんだよ、」
「そうかな?でも双子だから、同じ顔じゃない、」
「顔は、同じでも、物腰が違いすぎる、華麗で綺麗なんだよ、榮吾さん、」
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