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「ただいまー、」
私は、玄関に入って、ママに京伍さんから貰った佐藤錦の箱を渡した。
「あらまぁ、お礼に行かないと、」
「私も一緒に行こうか?」
「ダメダメ、そんな礼儀知らずに、御子息の御姉様に合わせるわけにいかないね、」
「ふ ん、、」
ママは、早乙女家でお手伝いさんをしていた。パパは、庭師をしている。
「あぁ、また、東京に叔母さん呼んでくれないかな?」
「東京?そうか、歌舞伎座だね、」
私みたいな礼儀知らずが敷居を跨ぐなってか!
ママを背中越しに睨みつけた。
☆つづく①
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