霊の穴

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とある街に霊の穴というトンネルがあった。 そこに、わたしは、浮遊霊として存在していた。 わたし、「草雲雀ゆう子」(よむしゆうこ) 高校三年の時に交通事故でこの世から去ってしまった。 この世に未練があるので、成仏できずにいた。 その未練とは、ある男性に告白できなかった事である。 歌舞伎の女形(おやま)、早乙女榮吾の双子の兄、 『早乙女京伍』 もし告白できたなら、きっと成仏できるのであろう。
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