浮遊霊

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五味宏が入院してから、二週間で退院することになった。 あとは完治するまで、定期的に通院するのである。 あの日から、ゆう子が現れなくて、ヒロは、退屈な日々を過ごしていた。 そんなある日、ブチが遊びにやってくる。 「よぉ、元気そうだな、」 「あぁ、お見舞い来てくれたのにお礼もしなくて、悪いなブチ、」 「いゃいいんだ、綺麗な看護師さんに会いに行ってるようなもんだから、 」 「それよりも、漫画読ませてくれないか、」 「あぁ、いいよ、」 ヒロは、机の引き出しから、原稿をブチに見せる。 ブチが漫画を読んでいる間、ヒロは、遅い昼食をとっていた。 「あははは、これ面白い、本格的な漫画だ!」 ヒロは、ゆう子が現れた時から、今までのことをブチに話して聞かせた。 「信じないと思うが、そう言うことなんだ、、」 「いゃ、信じるよ、これヒロが描いたと思えない、だって小学生レベルしか描けないものな、」 「あぁ、まぁな、」 「その、ゆう子ちゃんは、俺には、見えないのか?」 「多分そうだろう、俺にしか見えないと言ってた、」 「そうか、残念だなぁ、」
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