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翌日、入れ替わりに叔母に連れられて、ゆう子が見舞いにやってくる。
「良かった、思ったより元気そうで、、、」
「あぁ、そうだね、ありがとう、」
「その怪我では、今度の歌舞伎公演は、無理ですね、」
「そうだな、主役の雪姫がいない以上、中止は間違いないだろう、」
「そうだね、、、」
「ゆう子ちゃんに頼みことがあるんだけど、」
「なに?榮吾さんの頼みなら、なんでも聞くよ、」
「うん、兄貴のことを見張ってもらいたいんだ、」
「見張るって、なに?」
「ゆう子ちゃんも、兄貴が手術したこと知ってると思うんだけど、、」
「京伍さんのことは、ママに聞いて知ってるょ、」
「昨日、兄貴が転移を心配していたんでね、」
「えっ!ガンは完治してなかったの?」
「検査してみないとわからないけど、本人は転移していると思っている。それで、間違いを起こさないように見張ってくれないか?」
「なんで、そんなこと解るの?」
『そうだね、ボクたち双子だから、そう感じるんだ、」
「そうだね、双子だから、、、」
「そう思うんで、だから、ゆう子ちゃんが適役かなぁって思うんだ、どうかな?」
「いいですよ、榮吾さんの頼みならなんでもするよ、」
「ゆう子ちゃんがそう言ってくれると心強い。兄貴のことを頼むね、」
「うん、分かった、このお礼は、いつかして貰うからね、榮吾さん、」
「あぁ、お礼ならなんでもするよ、だから、よろしく頼みます。」
「はい、見張り役、頑張ります。」
「それじゃ、お礼は先にちょうだい、」
「えっ!なにを?」
「今すぐ、婚約して、」
「それはちょつと、まだ、ゆう子ちゃんは高校生だし、、、」
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